忍者ブログ
EROSというのは、ギリシャ神話の愛の神『キューピッド』のギリシャ語です。かけたときに、人を魅了できるような、魅力のあるデザインを心掛ける眼鏡ブランドになるように願いを込めたブランドネームです。ここでは、EROSのデザイナーとして、仕事の内容はもちろん、   プライベートについても綴っていきます。EROSオフィシャルサイト→http://eros-eyewear.com
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

品質基準が高いわけ

自分達が受け持つブランド、EROS。
他にも様々なブランドがある中で、
このEROSと言うブランドは、
特に人の手のかかったブランドだと自負します。

そこには、
忘れられないブランドの誕生、過去があるからです。
このブランドは、弊社の中でも賛否あり、何かというと
目立ってきたブランドで、立ち上げはもちろん、ブランドネーム、
リリース、敷いては生産そのものが廃止されるのではないか、と
幾度も追い込まれたブランドでした。

しかし、どんな時でも営業、お客様、時にはユーザー様からの
声に支えられてきたブランドでした。
だからこそ、その人たちを裏切りたくない、裏切れない、という気持ちから
起こされている行動が、品質保持です。。。

出荷されるまでに幾度も幾度も検品を通されるEROSの
フレームは、愛情と苦難と、お客様へ、
という気持ちがたくさん込めらています。

先日。
どうしても、何度言ってもKAzの求める品質をクリアーできない事が
ありました。何度言っても。。。どうしても。。。治りませんでした。
きっと、手を抜いているわけでもふざけているわけでもないと思います。
現場の部長も伝えているとは言ってくれました。

そこで、すべてのフレームにおいて、誰がいつ検品したのか、すべてを
わかるようにと指示を出し、出荷用の袋にいれるまえに、全部見せてもらう
事にしました。

電話で連絡をもらい、現場にいきました。
パレット(完成した眼鏡を一枚ずついれる大きな発砲スチロール)の
中に、数百枚の眼鏡フレームが入っておりました。

早速みながら、その検品をしてくれた方々を呼びました。
これは誰? この枠はどなた? のように。
一部、ゴミが付いている検品後のフレームを返しながら、
『これ、だいじょぶですか?』
と、聞くと、その本人は、ゴミの他に、傷も見つけたようです。
KAzは、
『もし、その眼鏡にレンズを入れて三万円で買ったら
家でじっくり見るよね、嬉しくて見ますよね。
いやぁ~嬉しいなぁ~と思って家でじっくり見ているときに、
そのゴミついていたら、どう思う?』
と、聞きました。
『。。。。。。。。。。。。。。。。。』

って、事なんですよね。
結局、自分のものではないから、自分がお金を出して
買うわけじゃないから、どんなに部長に
お前、真剣に検品しろ!
って言われたって限界がありますよね。
見えてくるものに限度がある。

きっと、今回の方も、KAzにそうやって聞かれてそうとう、
緊張されてたと察する事ができました。
緊張の中で、再度見てもらうと、それまで気がつかなかった
傷やゴミが見えてきたようです。
一番、大切なのは、基本に戻り、相手の立場になる、って
事なのではないでしょうか。。。
自分で買ったと思えば、その緊張感を臨場感に変えて、
新しい視野で検品してもらえるんじゃないかと、思い、
そう伝えました。
本人も、自分だったら?という問いに対して、
返品、もしくは、クレーム入れます、と言ってくれたので。

そう、実は、EROSは品質基準が高い、
のではなくて、自分がそれを買った本人だとしたらどう思う?って視点で
検品してるんです。そうなると、自然に厳しくなってしまったのです。。。。

なぜなら、EROSを支えてくれた人たちは、
お客さんであって、ユーザーさん達だったから。
その人たちに応えられるのは、
しっかりしたものを届けて長く使ってもらう事なので。。。

綺麗事言うようですが、自分でやってみると、ほんとに感じます。
会社でも、納期順守!品質保守! なんて10年以上言われていますが、
その理由を、真剣に聞かないと、響きませんよね。。。。
やっぱり、現場主義。
大切なことだわ。。。


 

PR
コメントを投稿する

HN
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
無題

こんにちは。 
チームでお仕事をされていると、こういう「仕事の意識」のレベルを合わせる事も重要になってくるんですね。
1人で仕事をしているなら、その人1人の意識の高さで済む問題も、こうして何人もの人が携わると言う事は、なかなか難しい点もあるんだな、、っと、読んでいて感じました。
私も以前は見えなかった事、気付かなかった事が、何年も仕事をしていく中で、はたまた意識の高い人たちと仕事をしていく中で見えるようになってきたように感じます。
それは、プロとしての意識の高さや責任、という事のように思います。

こうして何人もの人たちとチームになってお仕事をしていくのは、沢山のご苦労もありそうですが、1人で仕事をするのとはまた違った達成感や喜びがありそうですね。  なによりも、「関わりあう」と言う事や「助け合う」という、チームとしての喜びを感じられる事がとっても羨ましいです。

こういうお話を伺うと、お店で商品を見た時、眼鏡のクオリティー以外にも、「きっと沢山の人の様々な気持ちが込められているんだな。。」っと、普段なら感じない気持ちを感じられそうです☆


Re:無題

cocoさま
コメントありがとうございます。
様々な反対を押し切って立ち上げたブランド、
その裏には夢や理想が詰め込まれていたとはいえ、
結果的にはそれが自分を動かす責任となり、
原動力となっています。
cocoさまがおっしゃるように、多くの人が
加われば加わるほど、その意識や価値感が増えます。
それをどう統一化していくかが、難しいですね。
繰り返すしか、無いのだと思います。
全てを伝え、全てを同じ価値感で実現していくことを
今後とも、目標としてがんばっていきます。
お言葉、ありがとうございます。
この記事のトラックバックURL:
カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア

最新コメント

[12/10 hama]
[09/09 yoo]
最新記事

最新トラックバック

プロフィール

HN:
KAz
HP:
性別:
男性
自己紹介:
EROSというのは、眼鏡のブランドです。
主にメンズブランドですが、女性にもかけられるようなデザインとサイズを意識したモデルもあります。
眼鏡、アイウェアーというと、どうしても
モノよりな見方をしがちですが、
一番大切なのはかける人です。
かける人がよりよく見える眼鏡。
そして、その眼鏡をはずして素顔を見たいを思わせる眼鏡、そんな眼鏡を作りたいと思います。
かける、魅せる、素顔を気にさせる、
取ったときの意外性や、感動を与える。
そんな眼鏡ができるといいですね。
なにしろ主役はかける人ですから。

今後は仕事の内容はもちろんですが、それ以外のプライベートな情報も載せていければと思いますので、
皆様宜しくお願いします。
バーコード

アーカイブ

最古記事

(10/15)
カウンター

アクセス解析