ここ最近のいくつかの作の進行状況です。先日UPした画像ですが、ちょっと暗いですね。もともと明るい作品ではないのですが、（それはいつも一緒ですが。。。笑）実物はもう少し、明るい印象です。これは、屋久島、縄文杉に行くまでの道のり、大きな川があるのですが、その橋の上からの風景ですね。巨大な岩がごろごろしていたのですが、この作品、小さなキャンバスで、なかなかその壮大なスケール感を出すのが難しい感じでした。この作品も漏れなく、新しい試みをたくさん入れてみました。水の流れ、岩にいれるグレー等。グレーなんかは、一見、なんの変哲もない岩の色としては、ごく普通の色なんですが、黒に白を混ぜてつくる、みたいな単純な作業が自分にはピンと来ず、これまではグレーを使わずに、グレーを表現する事にこだわってきました。でも今回はそれをあえて使ってみて、“グレーが見えてこない”作風にしてみました。もちろん、肉眼では確認できるのですが、眼底に残るか否か、みたいな勝負でした。
この作品は距離感！単純なモチーフだからこそ、描く為の理由や焦点、伝えたいものがほしいと思ってあえてこの場所を選んでみました。　手前の樹木、向こう側にある“人”の形の樹木との距離感、また、その股下から見える3本の木、その三段階で単純だけど、複雑に絡みあう空間や音が表現できればな、と期待しています。まだ実は未完成です。一度、完成かな、と筆をおいたのですが、人の形の木をもっと描きたくなり、再スタートです。普通は手前の方を描きこむと思うのですが、中景にあたるこの木を描き込みながらも空気感が表現できればなぁ、と試したことはないですが、この週末から再挑戦、描きなおしが始まりました。

続いてのこの作品も、あーでもない、こうでもないと、試行錯誤の繰り返しの作品でいつまでたっても完成しません。（笑）
当初、手前の太い樹木はほぼ、黒で描いていました。真っ黒の物体の向こうに遠景が広がる、構図でみせるダイナミックな作品に、と思っていましたが、、、。いいのか悪いのかはわかりませんが、手前の樹木だってそんな単純なものではなく、複雑に根が絡み合い、その歴史が物語られています。という事で、またもや、完成した作品でしたが、再開しました。樹木左側のぼこぼこの表現なんかは、最初は潰していました。べたっと闇一色。でも、そうじゃないよなぁ～なんて自分なりに考えてみて・・・再表現してみたのですが。。。んーこの状態は自分にとってあまりいい傾向じゃないんですよねぇ。。。進化か、退化はまず、おいといて、こんな事考え始めると、また負の方向に制作意欲が働きそうです。こういう気持ちになり始めると、考えてる事全てが、負になり始めるし、表現そのものも、“それを表現する為”になりがちなんです。
そろそろ、気持ちを切り替えて、次のテーマに移行する時期なのかもしれませんねぇ～。