本当にプライベートな事を綴ります。

おっさんが死にました。










昨日、ある人が、亡くなった、って聞きました。
それは、自分が交通事故に遭い、7か月の入院の中、
3か月を共にした63歳のおっさん（敬意を込めて）でした。

本当にたまたま発見して,
教えてくれた人が、
もしかして？とたまたま伝えてくれたから、わかったことでした。

11月9日に亡くなられたと。


自分は事故に遭い、7か月程入院していましたが、
その入院中、俺の生活の間の三カ条
①仕事
②筋トレ
③リハビリ
それがおれの入院生活のすべてでした。

そんな中で唯一、病室で笑顔と、同じ痛みを分けてくれたのが
このおっさんでした。耳が遠くて、声がでかい、そして、空気を
読めないこのおっさんが俺は大好きでした。

最初、死んだって聞いたとき、嘘だと思いました。
だから、今日、初めてそのおっさんの家に行くまで、半信半疑でした。
だから、玄関先でおっさんの奥さん（ママさん）が扉開けて、
泣き崩れるまで、車の中に霊前の一升瓶はそのままにしておきました。
もしかしたら、の為に。。。。。
でも、もしかしたら、じゃ無かったです。

本当に・・・・亡くなってました。

玄関開けてくれたママさん、開口一番
『KAｚ君け？　信じられるか？死んだって信じられるけ？』って。。
信じられるわけないから、ここに来たのに、
急にいろいろ聞くなって！！！！！



と、思いましたが、
かわいそうで、かわいそうで
そのまま玄関で二人で泣いちゃいました。


『63歳で死んだって、早くなかろうか？』って聞かれたから
早いに決まってんだろ、って言ってやりました。

『あんな元気だったのに、こんなんなってもうた』って遺骨を抱いてたから
そうだね、って遺骨の箱をなでてやりました。

『本当は、生きてる間に何度も会いたいって言ってたけど、、、』って
言われたから、これから、
俺が時々、会いに来るって言いました。

ママさん、おれの足を見て、よかったね、ほんとよかったね、って
何度も何度もなでてくれました。
おっさん死んで誰もいなくて暗い家なのに、俺の足を心配してました。


このおっさん、酒が好きで、入院中、毎日、酒の事ばっかり話してて。
病院は酒は絶対に禁止。だからこそ、
入院中に飲む酒はうまいはずだ、と言われて、
Y〇にそれを伝えて、お願いして、
無理言って日本酒買ってきてもらいました。
（Y〇はこういう事に結構厳しくて説得するのが困難でした）

で、看護婦さんが、見回った後、おっさんを2時頃に起こして、
空きの病室をある方法でこっそり開けて、
おれ車いす、おっさん松葉杖で病室に侵入して、朝方まで
酒を一緒に飲みました。

あの時の酒の味が俺達わすれられねーな、って話して、
KAｚ君、退院したら、一緒に飲もうでの、って約束した
大切な仲間でした。

霊前の写真は笑ってました。
立派な葬儀だったそうです。
生前かけていた眼鏡がありました。
ママさんがおれの足見て、よかったって、泣いてました。
ときどき、おっさんに会いに来るって、今晩、約束しました。
ママさんとばっかり話してたから。
今晩はおっさん、夢に出てきてくれりゃいいけど。
今晩くらいは、生きて出てきてほしいと思います。


すみません。
もしここまで読んで下さった方がいれば、
きっと、あのおっさんも喜ぶと思います。

あのおっさん、なんのために生きてたんだろう。
人には、どうして生きてるの？って聞かれていろんな
答えがあると思いますが。自分ならこう答えます。

『死ぬために。』
今、死んでも、そうか、って言えるくらい、
一日、一瞬、一秒、真剣に生きる。
一生懸命生きる事こそが生きている人の使命だと感じます。
それで精いっぱい、死ぬ直前まで生きて、
その瞬間に『生きてよかった』って思える人生を
全うしたいと思います。


最後に見送りに来てくれたママさん。
手ー貸してやって言って
ちっこい両手を握ってみました。

小さくて、冷たくてしわしわでした。
だから、ちょっとだけ、
両手をギュって握って温めて帰ってきました。

今日はサイナラをだけを言いに行きましたが、
逆に、新しい出会いだったような気がします。
まぁ、これからしばらくはおっさんよりも、
生きてるママさんの方が心配です・・・・。










おっさん、じゃぁね。
次行った時には、もちっと仏前に座らせてもらって
ゆっくりしゃべらせてもらいます。