銀で作る『ダリア』の量産体勢が着々と進んでいます。
思い出深い真紅のダリアがモチーフです。
人を惑わす力があるとされるダリアはKAｚが好きな花のひとつです。
いきなり真面目な話になりますが、まずは設計図面での確認です。EROSでは、全ての量産にも当然、目を通しますが、その前の設計図面でも全ての寸法、エッジ、角のRにも気を配り、こだわる、というよりも、その忠実さを求めます。設計者からすると、相当いやぁ～なブランドらしいですが。。でもその反面、製造部の方々が、『一緒にやってる』っていう素敵な効果も生んだ今回の企画です。（そう思ってるのはEROSチームだけだったりして・・・・）
設計図面の確認の後に続くのは実際、ふいたキャストのパーツです。なかなか素敵でしょ。ここまで掲載しちゃっていいのかどうかわからないのですが、まぁ～パクるならパクれ！パクられるくらいが一人前！って事で明かしちゃいます。なんで、このパーツに棒がついているのか、それは、ゲートと言って、溶かして液体となった銀がダリアのところまで行き着くまでの道筋っていえばわかりやすいでしょうか。量産では、ここをちょん切ってしまいます。ちょっともったいない気もしますが。。。☆
続いて出来てきた確認ブツがこれ、ゴム型。一見ただのゴムの箱ですが、ぱかっっと割ると、そこには、キャスト（鋳造）の全てが。。。割った状態での外側にある大きなぎざぎざ。これって、箱の状態から、職人さんが手探り手作業で、ナイフで切れ込みを入れながら分解するんです。何がどう手作業なのか、わかりませんが、とにかくすごい！（笑）このナイフで切れ込みを入れていく作業で熟練した人が行わないと、完成したパーツの変なところにラインが入ってしまったりします。ほんっとにすごいです。そして、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、表面にあるギザギザ。これは、合わさった雄型と雌型がずれないように、ギザギザになっているとの事。ここまで工夫されて、やっと完璧な商品が上がってくる、うちの工場が高い理由がわかります。。。（でも安くして！五十嵐部長！笑）
ここからが、ちょっとだけ技術的な内容になるので、伏せる部分もありますが、キャスト（鋳造）の工程によって、酸処理の状態が変わってきます。左側が白くて、右側が黒っぽいのがわかるでしょうか。同じ鋳造でもいろんな条件で様々な変化が起こります。ここまでいくと物理だか、理科だか、KAｚが全く縁の無い世界に突入していくのでした。。笑
そしてそしてー。以前、ブログにも書かせてもらった大学のキックボクシング部の先輩にならったように、硫化させていきます。なんでも、この工程では、人の命が危ぶまれるほどの異臭が発せられるとの事。『おめ、量産なったら、いっぺん見にコイや！』と、ご丁寧にもお誘いを頂戴しましたので、量産の際には、是非とも、ボスが直々にお邪魔させてもらいます。（笑）ここまでいくのに、きっといろんな設備投資が必要になるんだと思います。この異臭についても、酸化についても、ダクトや専用のバット、ビーカーのような特殊な準備物も必要になるのだとか。新しい事をさせる！開眼させる！と息巻いて突き進むEROSの企画開発の向こう側では、いろんな人が新しい事に果敢にチャレンジしてくれている事、そして、みんなで1つの企画を成功させる為に、力を貸してくれているんだ、という事をいつも心に留めています。本当にありがとうございます。KAｚのデザインを忠実に再現してくれたUさん。マスターを作ってくれたNさん！まさに職人技！そして、ギリギリまで設計図面での鬩ぎ合いに応じてくれたYさん。硫化の知恵を貸してくれたA先輩！実際に実験してくれたUMさん。工程を流す為に全ての努力を惜しまず進めてくれて、値段まで安くしてくれる（？笑）五十嵐部長！この企画そのものを、製造部で受けてくれたNさん。みんなのお陰で、気持ちのこもった商品がまた1つ、現実に向かって動き出しています、ありがとうございます！いいーダリアだ！